プロローグ

2/4
前へ
/12ページ
次へ
身体を起こそうとすると、軽い頭痛がした。 頭痛を無視して立ち上がりかけると、今度は吐き気が襲ってきた。 此所は天国じゃなくて、地獄だった。 堪らずナースコールを押してしまう。 自殺未遂をしておいて、看護師に助けを求めるなんて最低だ。 現れた看護師の態度は当然冷たかった。 勿論、丁寧に対応してもらえたが、彼女の態度は『仕事だからあなたの看護をしています』と言わんばかりだ。 当然だ。 毎日、患者の命を救う為に寝る間さえ削っているんだから。 気分が落ち着き、自力で動けるようになる頃、僕は自殺しようとした理由を少しずつ思い出していた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加