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(この人、社員さんなのかな?)
キャップに変わった位置についてるボタンがある服。少し大きめのパンツに厨房の人が履いてる感じの黒い靴。靴以外は全部紺色のその男の人は、人が多い中でも、一目で飲食業の人間だと分かる格好で現れた。
店まで連れて行ってもらい、そのまま面接。遅刻しかけた上に、場所きいたくせに、迎えにきてもらったあたしをとってくれたり、するのか?と疑問と不安を感じたまま、待遇とかを聞かされる。
「働けるとしたらいつから働ける?」
「明日からでも。」
数日前にバイトをクビになってたあたしは、即答した。できるだけ早く決めたいっていうのもあったから。
「わかった。なら、明日の17時に来てくれる?制服とか靴はその時に渡すから。」あたしを迎えにきてくれた社員さんらしき人は、そう言ってあたしに少し微笑んだ。え?採用ってこと?
「わかりました。よろしくお願いします。」頭を下げて、エレベーターを降りて、息を吐いた。(いつもは、面接受けても、不採用が続いて、やっと決まる感じなのに…今回はあっさり決まったな。そんなに人がいないのかな?)疑問を抱きながらも、あたしはその日はまっすぐ帰った。後に、なんで即決になったのかは、1ヶ月たたないうちに明らかになるとは、このときは、予想もしなかった。
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