古家

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 ジョン達は公園からしばらく歩き続け疲れていた。悪いことに、雨が振り出してきた。マイクはこの先に古い誰も住んでいない家を知っていた。  「ジョン、コルト。この先にある家まで急いだ方がよさそうだ」 と、マイクが言ったのと同時に走りだした。雨はそれに対抗してか更に強くなった。  家に着き玄関の屋根の下で一晩明かすことにした。雨は止む様子もなく降り続いている。雨の音の中に足音が強く聞こえてきた。  「マイク、誰か来るみたいだ」 と、ジョンがマイクに言った。そう言ってる内にその足音をたてていた犬が来た。その犬はドーベルマンだった。  「ちょっと一緒に雨宿りしていいか」 この声にジョンが反応した。  「いいけど、もしかしてトカレフなのか」  「!お前、ジョンじゃないか。あの時は、ありがとう」 と、トカレフがあの時の事を覚えていた。  「ジョン、この犬知り合いが」 と、コルトが聞いてきた。 「知り合いだ」 と、ジョンが答えた。ジョンとトカレフは同じ事を考えていた。飼い主に捨てられたのかと言うことだった。しばらく、沈黙が続き聞こえるのは雨の音だけだった。  最初に口を開いたのはトカレフだった。  「お前、どうして此処に」  「捨てられた」 と、ジョンは聞き返した。 「トカレフは」  「お前と同じ理由だ。ただし、捨てられてから友達ができない。一人ぼっちさ」 と、下を向いて答えた。  「トカレフ。どうして捨てられたんだ。答えたくなければ答えなくていい」 と、ジョンが聞いた。  「お前にだけ話す。あそこの木の下なら邪魔が入らない」 と、トカレフとジョンは木の下に向かった。そして、トカレフは話しはじめた。
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