部屋

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 随分と、この何も無い部屋を歩いた筈だ。  つい先程までは広さとしてはごくごく普通の割と狭い部屋で、そこらには小物すら落ちていた筈だ。それなのにも拘わらず今は壁すら見当たらない。  然し、疲れが一向に来ない。  寧ろ、歩きたいと思って歩いているようであった。  それは全てが自由で、全てへの制限であった。
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