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(・・・しょうがねぇ)
土方は逼迫した事態を収拾するため一瞬のうちに判断をつけた。
土「女、こっちだ!」
「えっ・・・・・」
大通りから細い脇道に入り女の腕を掴んだ。
その瞬間過剰に震えた腕を訝しく感じつつも、顎をしゃくってみせる。
「ちょ、ちょっとあなた、そっちっ・・・!?」
土「土地勘ねぇなら黙ってろ!」
土方は怒鳴り、有無を言わさず女を引っ張った。
細い裏道を抜け、人通りの少ない道に出ると追っ手は既に巻いていたようだ。
土「まったく、面倒かけやがって」
振り返らずに言った。
「悪かったわね、巻き込んで」
思いがけない素直な言葉に驚き、土方は振り返り固まった。
女はやたらと胸元の開いた白い物と太股があらわになっている短い物を着ていた。
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