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頬を染め、きっと瞳をきつくした女の綺麗な唇は、それに似つかわしくない単語を吐き出した。
「とにかく悪かったわね、オジサンっ」
土「お、おじさん・・・・・・!?」
いきなりの暴言に土方は目を剥く。
歳も三十を越えておらず、男からならまだしも女からは賛辞しか知らないような土方には、それはあまりにも衝撃的だった。
土「お前巻き込んどいてそれかよ。」
「あら、悪かったわね・・・・・・そんなに年じゃないの?」
土「まだ三十になってもいねぇよ。」
「十八の私から見れば充分オジサンじゃない」
土「十八っ!?」
見た目や女の色香に合わず若さに土方は驚愕した。
「ああそうだ、ありがとう」
礼をいい背を向け土方から離れようとする女になぜか不快感を感じた。
土(--なんだ、これは?)
訳がわからないが背を向ける女が自分を拒絶しているかのような態度に腹が立った。
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