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「タキくん…、ツダくん…」
自分が蔑んでいたオタクに命を救われた…
ミゲルの心に、悔しさがあった。
それは彼らに救われたからというコトではなく、オタクというモノを表面からでしか見ず、内面を無視してしまっていた己の狭量さにである。
命を投げ出して救ってくれたオタク…タキくん…
敢えて出てこなかった!?ツダくん…
彼らはオタクという名の勇者であり、猛者であり、救世主であった。
そして自分は人を獲物としか見ていない、マサイと同じだった…
「顔を上げろ、ミゲル」
そう言ってツダくんが手を差し延べてくれた。
ボクはそれを握り返す。
温かく、逞しく、湿ってる…オタクの手…
「これでミゲルも『オタク・マイスター』だ。ようこそ、リー〇・オタク連合へ」
タキくんとも手を握り合う。
ボクがオタク…
不思議と抵抗がない。これもトゥランザムに目覚めた結果なのだろうか?
こうしてミゲルは、リー〇・オタク連合「サード・マイスター」となったのである。
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