始まりの季節

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―ガラッ! 「すみません遅れました!!」 勢いよく扉を引き、開くと同時に謝罪の声を出した それに教室は少しザワつく 「え~…10番の宝 勇二……だな…?」 担任が名簿を確認しながら名前を呼ぶ 「はい、そうです。」 俺が返事をすると、担任は荷物をおき、すぐに整列しろと指示した 『新入生入場』 ―パチパチパチパチ…… 喝采の拍手の中、体育館に足を踏み入れる 中には800人を超える先輩方がうごめいていた とりあえず、だるそうだ 『校長式辞』 アナウンスのあと校長が壇上に現れる 『え~、入学おめでとうございます…………………以上』 実に短い式辞だった 小便でも我慢してるのか? とにかくだ…… これが始まりってわけだ
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