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1846年2月23日
夫婦の間に子が生まれ早くも3年が経とうとしていた。
誰もがこの幸せが続くと信じていた。
黄昏時…悲劇は起きた。
「おい!!こんなところに居たぞー!皆殺しにしちまえ!」
そう、あの時一族を襲った村人達がやってきたのだ。
ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァ
イャァァァァ
あちこちから断末魔の叫びが聞こえた。
その声を美影と神仁も聞き逃さない。
美影「神仁…」
神仁「もう俺達は助からない…だがせめて、せめてこの子だけでも!」
神仁はそういって床下に入らせた。
そう、神仁はもしもの時用に床下に避難通路を作っていた。
神仁「いいか?この通路を通ればいつか川沿いにでる筈だ。何があってもここには帰って来ちゃダメだぞ?」
「おとうしゃんとおかあしゃんは?」
美影「お父さんとお母さんはしなくちゃいけないことがあるの。いい子だから先に行っててくれるかな?」
「わかった!!」
女の子は父と母が来ることを信じ走っていった。
神仁「さて…あの子が逃げるまではいっちょ暴れるか!」
美影「そうね。あの子は私達の宝だもの。殺させないわ!」
そして…
神仁と美影の子以外一族は全員死んだ。
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