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アコと電話をしながら、明日のハニカミデートへの想像を膨らませていく。
ハニカミデートは終始手を繋がなければならないというルールがあった。
「ニョコからルールやから繋いで~って言えばいいやん」
『えぇ~そんなんはずかしくて言われへんわ~‼』
「以外にあっちから繋いでくれたりして‼」
『いや~ないやろ‼‼』
などと、浮かれっぱなしの会話ばかりが続いた。
時計を見れば11時を回っていた。
『あっ‼も~そろそろ電話かかってくるかもしらんから切るわな‼また、明日報告するわ‼』
終始ハイテンションだった電話を切り、ソファーに横になる。
明日の服を決め、頭の中で明日のデートを想像してニヤながら、藤沢くんからの連絡を待った。
『遅いな~。』
気が付けば時計は12時前。
メールをしてみるが返信はなし…。
電話をかけてみるが、やはり出ない…。
時間が経つにつれ変な焦りが出て、悲しい気持ちになってくる。
不安になりアコに電話をした。
『もう終電過ぎてる時間やのに、まだ連絡こやんねんけど…』
「ん~。どうしたんかな~まだ飲んでるんかな~もう少し待ってみたら連絡来るやろう‼」
『せやな…上司に捕まってるんかもな‼もう少し待ってみるわ…遅くにゴメンな』
さっきまでのハイテンションが嘘の様に元気が無くなっていった。
その後も何度かメールや電話をするものの、連絡はつかないまま気が付けば、外は明るくなりはじめていた。
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