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決まっているのだ。女はいつの時代も男より強い。 可愛い顔をしたかと思えば、満更そうでも無かったり、猫を被っていたり、とにかくあれやこれやと自分を輝かせては恋に恋するのだ。
―――いい、雅也。よく聞きなさい。貴方は男の子だけど、女の子を守ろうなんて思ってはいけないわ。知らないうちに、男の子は女の子に守られているの。それを知らない男が、女を虐めるのよ。男よりずっと強いわ。娼婦だって、生娘だって、とても気高く生きているの。
幼少の頃に、雅也の母はそう教えてくれた。
娼婦も生娘も知らない子供に教える様な事ではないけれど、旦那と毎晩のように喧嘩していた女の言い分ではあると思った。
言われた時は分からなかったけど、成る程、この状況では納得がいく…様な気がする。
そしてまた、男は女に守られている、というのも、なんだか少しだけ、分かった気がする。
「―――雅也に手ェ出すな気品の欠片も無い少女達…―――」
突然声の主に引き寄せられた雅也は、聞き覚えのある声に…ため息をついた。
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