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ヒカルside ある雨の夜─ 自分の部屋で寝ていたけれど、なんだか熱くて目が覚めた あついよ、あついよ‥ は─‥はぁ─‥ ざぁ─‥ざぁ─‥ あつい、って言ったはずなのに聴こえるのは空気の音と雨の音。 そればかりかボクの体はどんどん熱くなっていく は─‥は、は─‥ ざぁ─‥ 何で声が出ないの? 何がなんだかわからなくなってきて涙がいっぱい溢れてきた ボクの涙は雨みたいにいっぱい流れ落ちていく 怖くなって部屋を出ようと立ち上がった、 がたっ‥ 頭がくらくらして上手に立てない、涙で前が見えない 赤ちゃんみたいにハイハイしながら壁をつたいながら扉を開けた がちゃ‥ どこに行きたいのかなんてボクにもわからないけど、ハイハイしながらどんどん進んで行った _
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