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―――
「あんたまた生きて帰ってきたのかい」
「悪運が強いんでしょうかねぇ」
「違ェねぇ」
ここは灰色の街、グレータウンの外れにある職業案内所。
どうしてこの街が灰色の街だなんて呼ばれているか?
それは街中どこを見渡しても瓦礫瓦礫廃墟廃墟で灰色な負のオーラが漂っているからだ。
この街に最初に名前を付けたのが誰であれ、このネーミングは正しかっただろう。
「おじさん、何か新しい仕事は来てますか?」
そう言ったこの男の名前は杉浦美夜風(スギウラ ミヨカゼ)。
ぴったりとした黒いシャツに、分厚いベージュのロングコートを羽織っている。下は擦り切れたジーパンを履いており、靴は黒いブーツ。髪は漆黒で前髪を空色のピンで留めていた。
一見爽やかそうな顔立ちだが、実際の所どうなのかは徐々に理解していだだきたい。
ここでは日雇いの仕事を紹介しており、定職を持たない美夜風は仕事を探してはこんな風に度々ここを訪れているのだった。
「いくつか入っとるよ。宇宙生物駆除、宇宙生物駆除、第一級指名手配犯の捕縛、宇宙生物駆除」
「そんなのばかりですね」
「まぁいつもの事じゃねぇか」
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