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彼女は『皆』がすることをするのが好きだ。
例を挙げるなら小学生の時、女の子がよく集めたシールとか、とりあえず何かしらものを収集する性癖があったりするのを教えた時、彼女は実に興味深そうに頷いた。
各言う彼女も本日記念すべき100個目のお気に入りの赤いフレームの眼鏡を掛けてにこにこと自慢気に笑っている。
大分頼み込んで買ってもらったらしいそれをご機嫌に何度も意味なく拭く彼女に、そう言えば彼がうっかり彼女の72個目の眼鏡を洗濯機に放り込んで粉々にしたらしい事実は一応告げないでおいた。
なぁ折角奮発してもらって買った大事に大事にしているその100個目の眼鏡、実は99個目なんだぜ。
なんて、あんなに可愛らしく眼鏡レンズの向こうの燕をダーツで狙う彼女に、誰が言えるというのだろう。
彼がどうなろうと構わないが彼女の機嫌が損なわれるのは頂けない。
ダーツを見事に燕の脳天に打ち込んだ彼女はご機嫌にこっちを見てにっこりと笑った。
「ねぇ!ねぇねぇねぇ!見て見て、新しい眼鏡なんだ!似合う?青色なんだよ!」
「あぁとても綺麗な青色だよ。アイによく似合う」
「ふふふ、ありがとう!」
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