35人が本棚に入れています
本棚に追加
「「ってぇ!!」」
2人の頭に激痛が走る。
「斎藤…お前反省してないな?」
出席簿の角を触りながら近づいてくる田中の姿があった。
「いやっ!ものすごく反省してます!!」
手を大きく左右に振る。
俺を見つめていた田中は俺からもう一人の少年に視線を向ける。
俺は標的が変わった事に胸をなで下ろした。
「堂々と遅刻とはな…」
田中は相当キレている様子だ。
それは無理もない。
遅刻してきただけならまだしも、遅刻してきた同士じゃれあい出したのだから。
「悪いかよ。道に迷った婆さん交番に案内してたんだよ」
少年はどこかで聞いたような言い訳をし、何とか逃れようとする。
最初のコメントを投稿しよう!