出会い

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断り続けるも、店主は「お主はパオに選ばれたのじゃ」と意味不明な事を言い続け、 半ば勢いに押し切られる形で結局は「パオ」を引き取ることになった。 名前は「トト」とつけた。 昔実家で飼っていたハムスターの名前だ。 重い箱を抱えて家に帰った頃には、バイトの時間が差し迫っていた。 パオをむんずと掴んで箱から出す。 確かな弾力はあるものの、とても生き物とは思えない感触。 ぴくりとも動かないパオを見て、本当はただの人形ではないかと思った。 箱ともらった花を机に置き、慌てて家を飛び出す。 欠勤者がいたお陰で終電ギリギリまで勤務をすることになり、帰宅は深夜をすぎていた。 今日はとても疲れた。 コンビニ弁当で食事をすませ、フロに入れば一気に眠気が押し寄せてくる。 そのままベッドに倒れ込んだ。 明日の授業は友達に代返を頼むことにしよう。
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