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数ヵ月前の記憶を巻き戻し、やっと思いだした。
確かに入っていた。
だが俺は全く話を聞いていなかったし、メモリーをどこに置いたのかは知らない。
「お前これ見せに行かなかったら、一学期の単位かなりヤバいぞ。」
「マジかよ!?どうしよ、それどこに置いたっけ?知っているか!?」
「知るか」と冷たく凱貴に言われて、更に焦り頭が回転しない。
焦っている俺の鞄から大地がおもむろに、デュエルディスクを取り出す。
そんなの出しても意味無いだろ。
大地はデュエルディスクのデッキをセットする所を開けて、何やらいじっている。
「ほらこれ、メモリーだよ。」
笑顔でメモリーを渡してくれた。
どうして入ってんの?
「ありがとう助かったぜ……けど俺入れた覚え無いんだけど……?」
「あの日海斗クン見てたら、全く聞いていない雰囲気だったからさ、僕がコッソリ入れておいたんだよね。」
大地、本当に助かった。
これが無かったら、勉強が駄目な俺はもう終わっていたかもな。
「じゃあ俺も見せに行って来るぜ。待っててくれよ。」
「おう、待ってやるから早く帰って来いよぉ~ちなみに俺らの教師だゾ。」
凱貴の言葉を聞いて、廊下を全力で先生の元へ走った。
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