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玄関に着くと、凱貴の姿はなく大地が水槽の魚を眺めていた。
「あれ?凱貴と朱音の奴はどこ行ったんだ?」
「あの二人は外にいるよ。それよりさぁ、これちょっと分けてくれない?」
水槽内の魚に指差して、顔だけこちらに向けて交渉している。
別にやっても良いが、俺が世話している訳でも無いしな……
ちなみに大地は、七分丈の黒いズボンにオレンジのTシャツ、といった格好をしている。
つか凱貴、人ん家の扉勝手に開けといて、外に居んのかよ……
「いや、魚は俺のじゃ無いんだ。それより凱貴を連れて来ないと。」
靴を履き外に出ると、家の前で騒がしい二人がいる。
一人は、タンクトップに恐らく海パン。もう一人は水色のTシャツにショートパンツ。
まぁ予想しなくても、凱貴と朱音だろうな。
二人は出てきた俺の存在に気付き、小走りで寄って来る。
「さぁ海斗出発するぞっ!俺の後に大地乗せるから、お前は朱音を頼むな。」
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