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だけど、歩いても歩いてもその《集会室》とやらは見当たらない。
途方に暮れていると、前方から二人組の先輩男子生徒が歩いて来た。
「(そうだ!あの二人に聞けば…)すいません、集会室ってどこにあるのですか?」
「集会室?それならここの階段を降りて左にずっと行くとあるはずだよ。」
「助かりました!ありがとうございます。」
深くお辞儀をして階段を降りようとした時、もう一人が呼び止めた。
「ちょっと待てって、先輩に道聞いて礼だけかよ?お前カード持ってるだろ?何かよこせよ。」
なんて奴だ、カードをよこせだと?先輩だからって無茶苦茶だな。
もう一人は止めようとしているが、全く聞いていない。
「いくら先輩でもカードをタダで渡せませんよ。」
「生意気な一年だな…じゃあ、デュエルで勝ったらお前のカードいただくからな!」
俺はこんな性根の腐った奴にやるカードなんて持ってない、だが相手がデュエルを申し込んできたんだ逃げるのは格好悪い。
「分かった…そのデュエル受けて立ちますよ。だけどここじゃ無く違う場所でやりません?」
「なら屋上がいい、屋上なら人目につかねぇしな。」
俺は二人の生徒と共に屋上に上がって行った。
この校舎自体大きいので、下から屋外を見ても人がいるのか確認しづらい。
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