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あれから二年がたった。今だに両親は帰って来ていない。両親はすでに死亡扱いになっていた。蓮は美奈を守れるようにともっと強くなった。
蓮がやみくもに強くなろうとしていた時の心の支えは美奈だった。
美奈「蓮ちゃん、朝ごはん出来たよ。早く食べに来てー。」
それを聞くと蓮はすぐに稽古をやめ音速を超えて台所に行った。このころからすでに蓮のシスコンは始まっていた。まあ、一番甘えたい時期に両親を失ったから仕方ないのだろう。
美奈「蓮ちゃんは今日は学校に行くの?」
蓮「行かないよ。だって授業内容が簡単過ぎるんだもん。だから今日はずっと稽古だよ」
蓮はこのころ既にアメリカの超有名大学を飛び級で首席卒業していた。だから小学校は行かなくても大丈夫なのだ。
美奈「じゃあ今日も一日中一緒だね」
蓮「うん。」
蓮が嬉しそうに言った。
美奈「ねぇ蓮ちゃん、もし私が突然いなくなったらどうする?」
突然美奈が深刻な顔をして聞いた。今考えればその時の姉さんはこれから起こることがわかっていたのかもしれない。
蓮「どうして?姉さんどこか行っちゃうの?嫌だよそんなの」
美奈「どこも行かないわよ……ただ少し聞いてみただけ」
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