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―現在―
蓮「これが俺の過去です。って、どうしたんですか麻衣さん。」
麻衣は泣いていた。おそらく蓮の過去が余りにも辛いものだったからだろう。
麻衣「蓮は…ヒッグそんなに辛い過去を持っていたんだな」
麻衣「すまないがその傷を見せてくれないか?」
蓮「でも、さすがにそれは「知りたいんだ。蓮のことを全て」……わかりました。見せます。」
そう言って蓮はシャツを捲くり上げた。すると、切り傷や火傷の痕がたくさんあり、所々変色している。
麻衣「かなり酷いな。こんなになるまでやるなんて……でも治してみせる。“神の救済”」
そう言って麻衣は蓮は魔法を唱えた。するとみるみる内に切り傷が塞がっていく。
蓮「なんだこれ……明るくてそれでいて温かい」
そう言っている間にも蓮の背中の傷が完治した。
麻衣「もう悲しまなくていい。もう私が居る。私はどこにも行ったりしない。私がずっと蓮の傍にいてやる。だから……好きだ蓮。」
麻衣は蓮の顔を真っすぐに捕らえながら見つめた。
蓮「は…い。俺も好きです。麻衣さんのことが大好きです。だから、一生一緒にいてください。」
そう言って蓮は麻衣に思いきり抱き着いた。もう離れることのないように
その日、蓮は今まで貯めていた分の涙を一気に出した。
蓮(もう俺は泣かない。麻衣さんを悲しませないように…。)
蓮は密かに決意した。
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