10 立ち向かう時。

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今日の病院は騒がしい。 今朝はどすんどすんと激しい音がして、お昼くらいにはドタバタ走る音がして、 雨はずーっと降っててつまんない。 今日はお兄ちゃんは隣で本を読んでいる。 きっと野球の本だと思う。 お兄ちゃんは学校の野球部に入らなかった。 けどお兄ちゃんは本当に野球が大好きなんだ。 やっぱり私のせいなのかなぁ。 レオン「どうした?」 ??「へ?あ…なんでもない」 レオン「そうか…」 ??「ねぇ…お兄ちゃん…」 レオン「んー?」 お兄ちゃんは本をめくる。私は起き上がってお兄ちゃんを見た。 ??「お兄ちゃんはもう野球…やらないの?」 レオン「…。俺はお前と一緒にいた方が楽しいんだ」 ??「でも…」 レオン「ちょっとトイレに行ってくる」 「ガララ…」 ??「……お兄ちゃん」 * * * 甲太郎「んで…そっからの記憶がない」 眠徒「世の中には不思議な事があるもんだなぁ」 橙「…むぅぅ」 眠徒の病室にて甲太郎の事件の一連について話していた。
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