10 立ち向かう時。

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甲太郎に連れられてレオンは地下の駐車場までやってきた。 甲太郎は着替えてジャージ姿になっている。 レオン「こんな所で何を?」 甲太郎「ここはよ、よくプロがくるんだ。リハビリなんかでな…だから、よっと!!」 灰色のコンクリートの壁にあるレバーを引くと、鍵が外れるような音がした。 駐車場にたくさんある支柱のうちの一つにある扉が開いた。 甲太郎「ここにちょうどいい屋内練習場があるんだよなー」 レオン「なんでしってんの…」 甲太郎「ガキのころからよく来てたからな。入れよ」 レオンは戸惑いながらも甲太郎の後をついていくと、 少し階段を降りた先に緑色のネットが張り巡らされているブルペンがあり その他にはよく分からない機械が数台あったが、どうでも良かった。 甲太郎「さっきのはシュートか?」 レオン「うん」 甲太郎「なかなかいいキレだった。他にはなんかねぇのか」 レオン「スライダーとカーブ、チェンジアップとあとは…オリジナルが一つ」 甲太郎「よし…投げてみろ。遠慮いらねぇからよ」 甲太郎はゆっくり座った。 山のようにどっしりと構えながらも、柔らかく、ミットが大きくみえた。 レオンはそれを目掛けて投げ込んだ。
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