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甲太郎「やっぱ地元が一番だな。空気は美味いし
なにより落ち着くわ~」
甲太郎は夕暮れに染まる家までの道の土手を歩く。
さっき買ったコーヒー牛乳を飲みながらゆっくり路地に入った。
すると、T字路に大きなトランクを持った髪の長い女性がいた。
サングラスにハイヒール
をはいたアメカジの女性は甲太郎に気付くとにこりと笑った。
甲太郎(うお…笑った…でも知らない人に声かけちゃ駄目だって母さんが…)
??「ねぇそこのオニーサン♪」
甲太郎「うおぉっ!?」
話かけられた甲太郎は少し間をとる。
昔から母の鳴に言われていた知らない人についていかないをキープする為だ。
甲太郎「なんスか?」
??「喉かわいた♪」
甲太郎「…え?あぁ……コレ?」
女性はにっこりと頷く。
甲太郎は飲みかけのコーヒー牛乳にそっとわたす
再び距離をとる。
??「ありがとう♪優しいオニーサン♪」
甲太郎「あ…あぁ…あの…僕は用事があるので…」
??「あのさ…」
甲太郎「…はい」
完全に巻き込まれた甲太郎。
ここであったのも何かの縁。甲太郎はとりあえず話を聞く事にした。
甲太郎「カリフォルニアから…今日本に?」
??「そうなの♪久しぶりに家に帰ったら誰もいないんだもの…それってあんまりじゃない?」
甲太郎「はぁ…そうですね…」
(帰りてぇ~………)
??「それでさ、この辺わからないから道教えて欲しいの」
甲太郎「そんくらいならお安いご要だ!!ここらは俺の庭みたいなもんだし」
??「本当?よかった♪んじゃさ…ぱわ市ふる町、小波の15って何処?」
甲太郎「それならこの路地を真っ直ぐ行って、三番目の角を左に行くと、バス停があるから……」
??「え~わかんないよ~……一緒に来てくれない?」
甲太郎「あ…うん……」
女性にはノーとは言えない甲太郎。
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