ヤツは微笑む

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「お前を攻めることが出来るのは俺だけで…白雪には出来ないって分からせたかった…。それに最近は抱かせてくれなくなったから完璧ネコのアイツの方がいいのかって……。」                 伏し目がちに視線を反らし、頬を赤らめてそんな事言われたらヤバイ                 あんなに俺と付き合う事を拒んでたこの男が… 破壊神と並ぶ程に誰も寄せ付けないこの男が… 人とかかわり合う事をあまり好まないこの男が、今では俺だけに執着して独占しようとしてる。ツンケンしてる普段の静夜からはとても信じられない                 しかも、付き合い始めた頃は俺を性欲処理にしてるだけだった…。けど、静夜は今本気で俺を想ってくれてる 素直にすっげぇ嬉しい                                 俺は静夜の両腕の拘束を解いて、そのまま指を絡ませる                 「昔はさ、どんな理由であれお前が抱いてくれることがすごく嬉しかった。けど悲しかったし辛かった時が無かった訳じゃねぇ。何回も『別れて』って言いそぅになった事だってあった。」                  でも…                 「でも言えなかったのは静夜に本気で惚れてたから…。」                 「…!」                
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