ボクの友達 二人目

3/6
前へ
/89ページ
次へ
○月×日午前11時 待ち合わせ場所である公園の噴水に着くと既にそいつは待っていた。 「おっはようございまーす!あれ?どうしたんですか?あなたのルカちゃんがどうせ暇で暇で一日中日向ぼっこをしているであろうわんこさんをデートに誘ったというのに!」 そういって声をかけてきたのは白いワンピースに可愛らしい帽子をかぶっているとても可愛いこ。 彼の名前は恋結(こいむすび)瑠歌(るか)という僕の数少ない友達の一人である。 ここで注目して欲しいのは何故僕が彼女ではなく彼と言ったかだ。 「はいはいおはよう変態野郎(ペド)。お前が誘わなければ僕は一人楽しく日向ぼっこをしてられたよ。」 「むー、そんな言い方ないじゃないですか。何だかんだ言いつつ来てるし。」 「メールで、来てくれなきゃあなたを一生不幸にさせ続けます。なんて書かれたら行く以外の選択肢がないだろうが!」 「あんな見え見えの嘘に引っかかるなんてわんこさんは意外と臆病なんですね!」 「お前の場合は嘘に聞こえないんだよ!」 そう、彼の守護は「リャナンシー」好きになった相手を幸福にすることができ、また人を不幸にすることもできるというとてつもなく厄介な能力の持ち主である。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加