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それから毎日毎日、私は上司に同じような内容でツメられた
ツメられている時の記憶は正直あまり残ってない
中には殴られた先輩も大勢いた様だが、この頃になると誰が何をされていても殆ど気にならなくなっていた
入社して2ヵ月で私は「不感症」になり始めていた
性的な意味ではなく、何を言われても、殴られてもあまり痛いと感じれない、辛いと感じれない・・・
私はおかしくなっていた
そして、とうとう上司に辞表を出した
「ふざけるな!この給料泥棒が!何時まで学生気分なんだ!ツメ殺すぞ!!」
給料泥棒?そうかもしれないな・・・
学生気分?俺ってそんな甘いのかな・・・
「もし逃げてみろ、地の果てまで追い詰めてツメ殺してやる!」
目の前で破り捨てられた辞表を見て私は思った
もう逃げられないんだろうな、って・・・
冷静になって考えれば分かる事
労働組合に訴えたり、弁護士を通して簡易書留を使って本社に辞表を送る・・・
方法はあっただろうけど、その時の私にはそんな事思い付くはずもなく、ただ人生の終りを感じていた
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