空から降る金の雨

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その女の子は僕の左手の手首を掴むと、人差し指を小さな舌先で舐めた。 そしてなんの躊躇もなく口に含んだ。 僕は恥ずかしさの余り口もきけず、ピクリとも動けず、女の子を見つめていた。 その子は満足げに目を細めて僕の指を舐めていたが、ひとしきり左手の指を舐め尽くすとニッコリと微笑んだ。 「ああ、美味しかった」 彼女の微笑は、この上なく幸せそうだった。
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