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「いい気味だわ」
女の子は、さも可笑しそうに声をたてて笑った。
そして、クルリと踵をかえし駆けて行ってしまった。
僕は彼女の翻える水色のスカートを呆然として見送っていた。
その時、何か空からキラキラしたものが落ちてきた。
雨?
いや、違う。
これは…雨なんかじゃない。
まして雪でもない。
雪よりもっと小さく軽いモノが、フワリフワリと揺れながら舞い落ちていた。
それは金の光を撒き散らしながら、僕の周囲に降り続けた。
まるで輝く金色の雨のように。
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