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満月は確か明日…
何もなくであってほしい。
そう思い私は沖田さんの部屋に向かった。
「沖田さん?入りますよ。」
物音がしない。
寝ているのか?
「失礼します。っっえ?」
いきなり袖を引っ張られ壁に体を打ち付けられた。
「君はいつも無用心だね。男の部屋にずけずけ入るんだもん。」
「失礼でしたか?」
「別に、」
そう言って沖田さんは近づいてきた。
その顔は表情もなく、怖かった。
怖い…
何をされるのだろうか。
ゆっくりと近づいてくる。
私の目の前にきて鼻と鼻がふれ合う距離で呟く。
「凜子が悪いんだよ。こんなことになるのは。」
「いったい私は何を?」
「僕は悪くないんだからね。」
そういった目は沖田さんではなかった。
私の唇を塞ごうとする。
キスを拒むと顔を捕まれた。
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