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「懍子、次も主役?さすが留学から帰ってきても人気だね。私は友達として鼻がたかいよ。」
万里が興奮して喋る。
「まぁ踊るの大好きだし、みんなに見て欲しいからね。」
「さすが、天才少女だね!あっでももう19だから少女ではないか!」
「ありがとう。そんなことよりオーストリアの…」
この日の夜は万里との話が絶えなかった。
明日からはまた戦いが始まる。1日空けてバレエの公演が続いているのだ。5歳から始め、踊る喜びを知り、人を感動させるように一生懸命頑張ってきた甲斐があったせいか、15歳で初めて認められ、翌年には国際学校の特待生としてオーストリアへ留学し、3年ぶりに帰ってきたのである。
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