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「ちなみにこの事を知っているのは今ここにいるだけの人間と近藤さんだ。他にばらしてはいけない。」
「えっ何でですか?」
「壬生浪士組の中にも間者がいるかも知れないからな。」
「間者ってのは倒幕派の…」
「今のところ見当たらないか動き出していないかどちらかだが…そうだろ?島田、山崎。」
えっいつの間に?
「そんなびっくりせんでえぇやん。」
「だからお前にはいろいろな情報を取り入れてもらう。まぁ山崎も女装しているがな。」
「お前はとりあえず今日から京の町を知るために、島田と外に出てこい。抜け道などを覚えるんだ。」
「はい。」
「では樋川、行こうか。」
「はい!」
私たちは京の町にでて島田さんに案内してもらっていた。
するといきなり立ち止まって島田さんが振り返った。
「いきなりどうしたのです?」
「ここからはその~なんというか…」
何故かしどろもどろになっている島田さんの隣を香水を匂わせたいわゆる舞妓が横を通っていった。
なんとなくわかった。
現在の京都でいう祇園みたいなとこかな。
「島田さん、なんとなくわかりましたよ。」
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