434人が本棚に入れています
本棚に追加
いたむよ…
心がね…
「本当に大丈夫だからありがとう。」
「では私は片付けがあるんで。」
「っかぁ~可愛いなぁ!」
後ろで声がした。
「藤堂さん!」
「よぅ。お前はお千ちゃんと仲良くていいねぇ!」
若干落ち込みぎみで帰っていった。
「なんかあの人忙しいなぁ。」
斎藤さんの部屋に戻って、その日を終えた。
夜、目が覚めて月明かりの中お梅さんが庭にいた。
何かを待ち伏せているように。
するとお千ちゃんが部屋から出てきた。
こんな夜遅くに屯所をうろうろしていた。
「あんさん。どこいくん?」
「何処にも行きません。お梅さんこそどこかいくのですか?」
お梅さんはふふと笑ってお千さんの頬を指でなぞって言った。
「あんさんがなんかたくらんどるくらいおおわかりやで。あんさんそんな目をしてる。昔のうちによう似た目を。」
「何か勘違いしていらっしゃるようで。」
「まぁええわ。うちの目は騙せへんよ。あとあまり壬生浪士組をなめたらあかんで。」
最初のコメントを投稿しよう!