その5

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ガラ 部屋にお千ちゃんが入ってきた。 「林太郎さん?どうしたのですか?」 「いや…ちょっと…」 今のいままで忘れてたけどそういえば晩のことを思い出してなかなか目を合わせられない私。 沖田さんとはというとなんか少し怒っているように思えたがわたしはそれどころではなかった。 せっせとわたしの治療をしているお千ちゃん。 わたしのなかでだんだん疑いが深まっていく。 そうだ。お梅さんならなにか知っているのかも。 「はい!終わりましたよ。」 「ありがとう。お千ちゃん。」 私は沖田さんの部屋を出てお梅さんのところにいった。 「あら、林太郎はん。はじめてやねぇ。うちに会いに来るなんて。どないしはったん?」 「いゃ、あの…」 お梅さんのなんともいえない色気が私の言葉を詰まらせる。 「おちついてよ。たべたりしまへんよ。」
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