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アタシは外見も中身も普通。どこにでもいるような普通な女。
合コンやクラブに行けばきっと、つまんない女。
でも世の中の男はこんな普通な女とやりたいらしい。
気付けばアタシは一番予約が取れにくい女になっていた。
「…疲れたなぁ。」
ため息がふと漏れた。
「あれ?珍しいですね。
明日香さんが疲れなんて。
今の客、だるい客でした?」
運転しながらアタシに話かけるドライバーは、結城という男だ。いや、男の子だ。
年は19才。アタシのひとつ上。
「うーん。アタシだってたまには疲れるよー。
結城くんはいつも元気だね。」
「ハハ。俺は元気ですよー!
明日香さんたまにはゆっくり休んだ方がいいですよ。日曜しか休んでないでしょ?」
結城の声が優しくて、アタシは胸が暖かくなる。
アタシはこの声がすきだ。
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