上条当麻

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「俺。なんだか、あの子にだけは泣いて欲しくないなって思ったんです。そう思えたんですよ。これがどういう感情か分からないし、きっと思い出す事もできないだろうけど、確かにそう思う事ができたんです」 「案外、俺はまだ覚えてるのかもしれないですね」 「君の『思い出』は、脳細胞ごと『死んで』いるはずなんだけどね?」 「パソコンで言うならハードディスクをまるごと焼き切った状態なのに。脳に情報が残ってないなら、一体人間のどこに思い出が残るって言うんだい?」 「どこって、そりゃあ決まってますよ」 「――――心に、じゃないですか?」
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