母と雷

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いつもの様に母と買い物へ向かう。 ほぼ毎回、荷物持ちとしてアタシも共に買い物へ同行する。 大型食料品店に着く頃には、一雨きそうな空模様になっていた。 母「はよ買って帰らな」 母は雷が大嫌いだ。 買い物を済ませ、車に戻ると雨が降り出してきた。 ゴゴゴゴゴ… ピシャッ… 雷雲が鳴り響き、小雨があっというまに豪雨へと変わる。 母「アカン!落ちる!母運転できひん!」 一瞬空がピカッと光るとハンドルから手を離し… 稲妻を見たり、 稲光が轟音と共に落ちようものなら絶叫と共にハンドルから手を離す母。 どちらも危険極まりない。 ピカッ… 母「ぁへぁー!」 遠くに稲光… 母「ひぃぃ!」 ゴロゴロピカッ… 母「きゃあー!」 ドーン(落雷音)… 母「ふぬぁっ!」 稲光… 母「いぃぃ!」 ゴロゴロピシャッ… 母「フンハッ!」 悲鳴らしきモノをあげる母と運転を変わる。 少しすると、間近で落雷…。 母「にぃぬっはっ!」 様々な雄叫びを発する母。うるせぇ…。(笑) どこの国の言葉やねん。と思いつつ、車を走らせる。 雷と雨は酷くなる一方で、ワイパーをハイにしてやっと前が見える状態。 絶え間無く雷が鳴り響く。 母「どうしよう…」 ア「何?洗濯物?」 母「違う。母、家に一人やん」 ア「………?」 母「なんかあったらどうすんの!」 ア「家に雷が落ちるって?早々落ちひんわ」 母「アカン。さっきから雷がついてきてる。お前のアパートでやり過ごすわ。」 雷神様という名のヒットマンに狙われてるらしい我が家の母。 雷神様にピンポイントで狙われる様な事でもしたのか… やり過ごすて… さすがはピコの親。 発想が豊か過ぎてついてけない。(笑) その後、母はヒットマンに捕捉される事無く無事に帰って行きました。
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