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「え?得意料理?」
「ごめん、時間ちょっとしかなかったから、こんなのしか作れなかったけど」
そう私は奴の目の前に、オムライスをさし出した。
「あ、これ知ってる。去年の文化祭であんたのクラスがやった喫茶店のメニューのひとつ!だろ?」
そう言って奴は二カッと笑った。
「そ、そうだけど、なんで知ってんの」
「お前の携帯電話だからな。おぉ、うめえじゃん!!」
奴はあっという間にその一皿をたいらげ、おかわりを要求してきた。結局、奴は3皿も食べた。おかげで冷蔵庫の中にあった残りの卵が全て無くなってしまった。
そういえば、今日1日奴と過ごしているうちに、奴への疑心は無くなっていた。
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