奇妙な生活1日目

6/6
前へ
/37ページ
次へ
「え?得意料理?」 「ごめん、時間ちょっとしかなかったから、こんなのしか作れなかったけど」  そう私は奴の目の前に、オムライスをさし出した。 「あ、これ知ってる。去年の文化祭であんたのクラスがやった喫茶店のメニューのひとつ!だろ?」  そう言って奴は二カッと笑った。 「そ、そうだけど、なんで知ってんの」 「お前の携帯電話だからな。おぉ、うめえじゃん!!」 奴はあっという間にその一皿をたいらげ、おかわりを要求してきた。結局、奴は3皿も食べた。おかげで冷蔵庫の中にあった残りの卵が全て無くなってしまった。 そういえば、今日1日奴と過ごしているうちに、奴への疑心は無くなっていた。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加