ＧＰレーサーズ

無敵のドライバー

こうして俊彦の独走で２０１０年のＧＰ２ヨーロッパシリーズは終わった。
２０１０年が終わろうとしていた１２月下旬。
俊彦の元に一本の電話が入った。

佐伯(俊彦のマネージャー):｢Hello?(はい。)｣
パトリック･ヘッド:｢I'mPatrik Head.(こちらウィリアムズのパトリック･ヘッドといいますが)｣
佐伯:｢え!?｣
ヘッド:｢そちらの長瀬君を我がチームのドライバーにしたいと思いましてね。｣

かなり突然だった。
しかし、ＧＰ２チャンピオンである俊彦がＦ１チームからオファーを受けるのはある意味、当然である。
このウィリアムズからの電話を皮切りに数々のチームから電話がかかってきた。
フォースインディア、ロータス、トロロッソなどだ。

俊彦:｢電話、何だって？｣
佐伯:｢また、オファーだよ。｣
俊彦:｢またか…。｣
佐伯:｢結局、どこにするんだ？｣
俊彦:｢オレ、ウィリアムズに行こうと思う。｣
佐伯:｢やっぱりそうか。｣
俊彦:｢ウィリアムズへの連絡頼むよ。｣
佐伯:｢わかった。｣

佐伯が電話を取った。