プロローグ

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それを見ていた想像主は 神族に呪いをかけた 1人1人が相手のことを思いやらない限り 人と人との間に 争いは絶えぬという呪いを 各々が忘れることの無いよう 『神族』から『人間』へと 名前を変えさせて… しかし 一向に考えを改める者はおらず 月日だけが流れ 争いが無くなることもなく 終いには『人間』という名前に 愛着すら抱くようになってしまった 想像主は自分のかけた呪いが 裏目になってしまったことを後悔したが もう呪いを解くことは 本人にも出来なかった その後も人々は事在る毎に争い続け やがて他種族の事や 自分達が『人間』と 呼ばれるようになったことも忘れてしまい そのまま長い時が過ぎた 今となってはもう 忘れたことさえ忘れ果て 『人間』の本当の意味も 我々が恥じるべき過去も 誰1人として気に留める者はいない━━━
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