and so you are…

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ずっとずっと 考えてたの。 澄みきった青い空。 それはそう ちょうど今日みたいな。 けがれをしらない まっさらな青。 青,蒼,あお‥‥‥。 あたしはこの色に どうして こんなに魅せられるの? 吸い込まれそうになるの? やってくるのは 穏やかで 優しい気持ち。 このまま眠りについてしまいそうなくらいの心地よさで。 それはまるで やわらかな春の日差しが 冷たい雪を その心地よい熱で溶かしてゆくみたいに。 そっとそっと。 なんだか懐かしいような この感覚は一体なんなの? なぁに? 私は夢をみてるの? ううん 違う。 これは現実。 あたしなにかを忘れてるの。 とってもとっても大切な なにかを。 だから 思い出ささなきゃいけないの。 まっさらな青。 時になぜか 胸がギュッて苦しくなって 見ていられなくなって。 でも次の瞬間 あたしはやっぱりその青が恋しくなって。 染められてゆくの。 心が。 ‥‥空色に? ほんとうにそうなの? これは なぁに? この気持ちは。 あおに包まれてると なんだってできる気がした。 ひとりじゃないって思えたの。 ‥‥ひとりじゃない‥? だって どうしたって 目を奪われてしまうの。 あのあおさに。 捕えられたら 逃れられない。 逃れたくなんてない。 そらさないで? 見つめてて いつも。ちゃんと。 離さないで? 離さないから。 ずっと ずっと いっしょだよ? あぁそうだ 思い出した。 やっとやっと。 そう この気持ちの正体は ‥‥恋ごころ。 あの人を 愛しく想うあたしの気持ち。 染められていくの。 そら色に。 それはそう あなた色に。 魅せられていたの。 吸い込まれていたの。 包まれていたの。 あお色に。 あたしのだいすきな 甘くて優しい あのまなざしに。 あおいろ。 今やっと思い出せたの。 あおいろ。 それはそう あなたの瞳とおんなじいろ。image=59162168.jpg
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