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拓哉
「なら、どうして逃げてきた?」
実留
「…………。」
……あんな事をされるのに堪えられなかったから
……あんな事をされて感じて、求めてしまう自分が嫌だったから……。
だけど、逃げても、そんな自分から逃げる事なんて出来なかった……。
逃げても逃げても、逃げるだけ現実が迫ってくる。
走馬灯の様に、今まで悩んでた事が、脳裏に湧き出てくる。
しかし、実留は問いに答えられず、俯いた。
拓哉
『見かけによらず頑固なんだな(苦笑)。まぁ……認められても困るんだが(苦笑)。』
頭を数回掻き、その腕を膝に預け、溜め息をついた拓哉。
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