花束

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「変っていう気持ちは、他人を気にする、自分の心が思うことなのかもしれませんね」 そして電球さんは、しゃべりすぎたおわびに、と花売り籠の花全部を大きな花束にしてくれた こんなに大きな花束は、初めてだ 私は嬉しくて、何度も何度もお礼を言った 帰り道、電球さんは顔にパッと明かりを灯して、見送ってくれた 手を振る電球さんは、暗い夜道の道しるべのように、とても暖かに輝いていた 私は、人が羨むくらいの大きな花束を抱え、胸をはって歩いた
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