花束

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だから、レジのお姉さんは、ママレード壜を2回も手から滑らせたし、女の子達は目をそらして行ってしまったんだ  私が、変だから もう、鼻歌を唄う気分ではなくなっていた 居心地悪くて、なるだけ羽を小さくすぼめた だけど、すぼめればすぼめる程、羽が大きく膨らんでいくような気がした。大きく大きく膨らんで、どうしようもなく目立ってしまう 道行く人の視線が、蜘蛛の糸のようにその場から動けなくさせる 私は泣きそうになった
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