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その仕草に一瞬ドキリとしたが、顔には出さず俺は自分のハンカチを伊東に渡した。 「サンキュ」 受け取ったそれで顔を拭いながら伊東はニヤニヤと俺を見た。 「…な、んだよ?」 「いぃやぁ?見惚れちゃって可愛いなぁと思って?」 「なっ…」 内心を読まれ鼓動が早くなる。 「水も滴るイイ男。ってやつ?」 「馬鹿言ってないでさっさと拭けよ…」 「ヘイヘイ」 クックッと楽しそうに伊東は喉の奥で笑った。
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