その声で…２

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どうもこいつは俺の顔色が読めるらしい。

俺は人間が苦手だ。
興味もない。

他人の都合で振り回されるなんてごめんだし、慮るのも面倒だ。
けれどその生き方ではあまりにも不自由すぎる。

だから俺は『良い人』のフリをすることにした。

この世界表面上上手く接していれば人間関係に困ることはない。

誰にでも良い顔をして、無難にやり過ごす。
目立たず騒がず、俺は昔からそうやって生きてきた。

しかし伊東はいとも簡単にそれを瓦解した。