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  「そうだ。海に行こう」 伊東聖は突然どこぞのCMのようなことを言い出した。 夏も本番。梅雨も過ぎ、7月中旬のとても暑い時期。 熱気で頭でも沸いたのか、授業中だというのにそんなことを提案する彼を俺、河野義宏は怪訝な顔で見やった。 「夏といえば海!そう、海へ行こう」 行こう。と、伊東は隣りの席に座っている俺に顔を向ける。 「えっ…?」 いきなり話しを振られ、驚く。 「いや…、それよりお前今…」 授業中だから静かにしろよ。
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