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キーンコーンカーンコーン…… その時終業の鐘が鳴る。 「おぉ、終わったな。お前ら散らばったチョーク片付けとけよー?あと伊東。顔洗ったら数学教諭室に来るように」 そう言うと、投げ散らかした張本人はヒラヒラと手を振り、教材を持って教室を出て行った。 「マジ有り得なーい」 「ほんとー」 まったくだ。無責任にも程がある。 文句を言いつつも傍に落ちているチョークを拾う女子の言葉に同意する。 「うへぇ~…、最悪…」 隣りでは伊東が汚れた制服を見下ろし、情けない声をあげていた。
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