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噴水のある公園
それは良く待ち合わせの場所となる事が多い。
雨上がりの晴れた午後に腕時計の時間をチラチラと確認する、男がいた。
男は少年の様なあどけなさの残る顔立ちで、一見女性と見間違えるほど、瞳は大きく、鼻や口のパーツが小さい。
体も細身で小さい方だったから、小さい時は女の子と良く間違われていた。
僕は時間を気にしていた。付き合って1年になる彼女とのデートだが、未だに緊張するし、ソワソワしてしまう。
彼女が遠くから手を振り、走って来るのが見えた
「ゴメン!用事で遅くなっちゃった」
「大丈夫だよ
まだ、待ち合わせの時間になってないし」
「良かった…まだ10分前だね…優、そんなに早く
この美鈴ちゃんに会いたかったのかぁ?」
「うん!」
美鈴はちょっと照れくさそうに笑った。
「あはは…じゃ行こうか」
「用事って何だったの?」
「それは後の秘密!行こう水族館に!」
彼女は口元に人差し指を立ててそう言った
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