序章~ 【追憶】

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楽しい時間は過ぎ去るのは早い。 僕達は水族館を出てから、その感想を二人で語っていた。 「楽しかったね水族館。あのジンベエサメ、いかついねー格好良かったよー」 「僕はそれより隣の水槽で泳いでる小魚が、なんか可哀相だったな」 「小魚って…女の子みたいな事言うね」 「そうかな?それを言ったら、今は僕の方が背が伸びたよ」 「あれっ…本当だね 気がつかなかったよ 昔は私の方が背が高かったのに。なんだかくやしいなー」 僕と美鈴は10年来の付き合いがある幼馴染みだ。付き合ってからは1年しか立ってないけどね。 「優、この辺でご飯にしようか」 「えっ!」 「じゃじゃーん!」 「実はお弁当作って来たんだ」 「ちょっと失敗して、そのせいで遅れちゃったけどね」 「ありがとう!」 「じゃあその辺に座って食べようか」 水族館の横には小さな公園がある。そこで二人はお弁当を、食べる事にした。 「で…味はどうだった?」 「本当に美味しかったよ!美鈴ちゃんがこんなに美味しい物つくれるとは、思わなかった」 目を輝かせながら優が言った。 「ダテに長い事、女の子してないわよ」 優のその満足気な、表情を見て、美鈴はスゴイ嬉しそうだった 美鈴……… 勇気を出して美鈴の手を握った。 優… 二人はキスをした それは初めてのキス そして 最後のキス
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